一九九六年時点では世界でも上位を占めていた国内大手建設会社も、二〇〇六年時点では、海外建設会社に大きく水をあけられている。国内建設会社がバブル崩壊以降、負の遺産の処理に追われている一方で、海外建設会社は国内外の企業に対してM&Aを積極的に実施し、大きく成長してきた。海外建設会社は国内建設市場の成熟、そして過当競争といった状況のなか、新たな成長市場を求めてM&A戦略を軸に海外に進出していった。もちろん、すべてのケースでM&A戦略が成功を収めているわけではない。
[Pick Up]
> 宮前平の分譲マンション
> 八潮市の一戸建て
> 二条城前の賃貸
> 下永谷の一戸建て
> 高見馬場のマンション
スカンスカ(スウェーデン)は、積極的なM&Aによって多数の海外建設会社を売却した結果、十分にマネジメントできなかったため、一時収益性が悪化してしまった。その後、収益改善が見込めない子会社については、再度売却していくことで選択と集中を進めていった。そして、国内建設会社は、国内市場において成長が見込めない以上、さまざまな課題があるとはいえ、海外展開に挑戦すべきではないかと考える。そのためには、基本的な企業体力も必要であろうから、本格的に海外展開に取り組むべきは、国内でも大手クラスの企業規模を有する建設会社が中心になると考えられる。国内建設会社は、日本の商社とのアライアンスなど、異業種との連携も視野に入れながら、本格的な海外展開戦略を構築するべき段階に来ているのではないかと考える。